腸の元気はとても大切!

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  • 腸の元気はとても大切!

    脳腸相関という言葉があります。

    腸と脳は共に連携しているという意味で、
    腸内細菌は、私たちの神経系の発達や
    体内の機能調節と連携していることです。

    簡単に言うと、
    腸内細菌が元気なら、心も体も元気!

    ということです。

  • 腸内細菌について

    ヒトの大腸には重量にして1~2kg、
    4万種の腸内細菌が生息しています。

    出生時の腸内は無菌ですが、
    生直後から、母体や周辺環境を通じて、
    いろいろな菌が定着します。

    赤ちゃんは、
    いろんなものに手に触れ、口に入れることで
    腸内、皮膚、粘膜等に細菌を定着させていきます。

    母親を通じることが多いので、
    スキンシップや母が握ったおにぎりを食べることは
    とても重要だと思います。

  • 腸内細菌の戦略

    腸内細菌は主に大腸に住んでいて、
    色々な物質を作っています。

    これらの物質は
    細菌間のコミュニケーションだけでなく、
    『宿主』のヒトに対しても良い作用を及ぼし、
    お互いに共存共栄を図る戦略がある

    と言う人もいます。

    その1つがセロトニンです。

    セロトニンは重要な神経伝達物質の1つで、
    代表的な役割は、

    心のバランスを整えることです。

    セロトニンが不足すると、
    心のバランスを崩して、

    キレたり、うつ病を発症する
    と言われています。

    腸内細菌が作った前駆物質が移動して
    脳内でセロトニンが合成されています。

    抗うつ薬は
    セロトニンを増やす作用がありますが、
    腸内細菌も同様の作用を持っています。

    腸内細菌はヒトとの長い歴史の過程で
    ヒトの心を健やかにして
    自分達の生息範囲を拡大しようと

    進化してきたかもしれません。

  • 腸と脳の連携

    腸には多くの神経細胞が分布して
    脳とも密接に連携しています。

    ストレスでお腹の調子が悪くなるのは
    このような理由からです。

    ストレスがかかると
    腸内でストレスホルモンが産生され、
    腸内細菌のバランスが変化し、

    有害菌が増えて有益菌が減少します。

    無菌のマウスは
    腸内細菌を有するマウスより、
    多くのストレスホルモンを産生します。

    また、臆病だったマウスの腸に
    冒険的なマウスの腸内細菌を移植すると、

    マウスの性格は大胆になるそうです。

    脳からの指令は
    腸内環境に影響を及ぼし、

    腸内で生じた様々な変化は
    神経系や生理活性物質を介して、
    全身にフィードバックされます。

  • 腸を元気にするには?

    それでは、
    腸を元気にするには、
    どうすれば良いのでしょうか?

    日本人は食物繊維と
    発酵食品を摂取すること
    と言われています。

    食物繊維は

    善玉菌と言われる腸内細菌を増やし、
    生活習慣病のリスクや
    急激な血糖上昇も下げる

    と言われています。

    発酵食品は

    微生物が酵素を産生し食品を分解して
    風味が増し、
    ヒトが利用できるようになった食品です。

    利用できなくなった場合は、
    『腐敗』と呼び、区別しています。

    発酵食品には、
    動物性と植物性があり、
    動物性はヨーグルト等で
    植物性は納豆や漬物等です。

    発酵食品には多くの微生物が含まれ、
    更に微生物が産生した種々の酵素など、
    ヒトに有益な物質を豊富に含みます。

    特に植物性発酵微生物は
    胃酸に耐えて腸管まで移行しやすい
    と言われています。

    一方、動物性発酵微生物は、
    胃酸で不活化される
    と言われていますが、
    腸内細菌の栄養になります。

    日本人ならば、
    味噌、醤油、お酢、お酒、お漬物等の
    植物性発酵食品が歴史的に
    相性が良いようです。

    腸内細菌は個人差が大きく、
    その人の食生活を反映しています。

    動物性蛋白質や高脂肪食品が多い人と、
    穀類、野菜、魚が多い人とでは
    腸内細菌は異なります。

    腸内細菌の移植は、
    過敏性大腸炎他、うつ病等、
    多くの疾患で研究が進んでいます。

    和食を基準にして、
    野菜、穀類、豆類で植物性繊維を
    漬物、納豆等で植物性発酵食品を

    そして、バランスよく動物性食品を
    摂取することが望まれます。

  • 自然界にあるものを摂取しよう

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    世に流通している食品には
    多くの食品添加物が含まれています。

    品質を確保するために
    やむを得ないことです。

    しかし、
    腸内細菌にとって、自然界に存在しない
    食品添加物は異物です。

    腸内細菌の中には、
    腸内の有毒物質や異物を分解して

    体外に排泄する働きをしている菌もいます。

    彼らにとって、食品添加物は
    とても手こずる相手です。

    あらゆるものに
    食品添加物は含まれているので
    完全に除去することは困難ですが、

    できるだけ、
    自然界にあるものを摂取することが

    心にも体にもとても大切です。

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