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トレイルランニングという世界があります。
山、森、渓谷等を歩き、走り、
日常生活では得られない元気を
自然界から頂けます。
この世界の歩き方、走り方の基本を
プロトレイルランナーの方から
教えて頂きました。
自然界から元気を頂ける理由と
この世界を楽しむ、歩き方、走り方について
書いてみました。
- トレイルランニングとは
トレイルとは、登山道、山の道のこと。
舗装されていない山の道を言います。トレイルランニングは、
木の根、落葉、石、岩、土等と
様々な状態にある登山道の起伏と
移り変わる景観を楽しみながら
走るものです。自分の体力に応じて
歩いたり、走ったり、休憩して、
自然の中で体を動かすことを楽しみます。 - ロードランニングとの違い
ロードランニングは舗装道(アスファルト)を
走ります。トレイルランニングは登山道(トレイル)を
走ります。足への負担は、走り方にもよりますが、
落葉や土の方が、アスファルトより
衝撃は少なくなります。ロードランニングは市街地を走りますが
トレイルランニングは自然の中を走ります。新緑の輝き、森や土の香り、苔の放つ湿度、
心洗われる渓流の音、鳥の声等、
五感で自然を感じながら体を動かします。山の稜線に出れば、
来た道が確認できて、これから向かう道が望め
遠くの山々の眺望が広がります。都市部から日帰り範囲にも多くのトレイルがあり、
日常から離れた自然環境でリフレッシュできる、
トレイルランニングは人気が出て来ています。
- 必要な装備
トレイルを走るには専用シューズがお勧めです。
ソール(足底)が滑りにくく加工され、
岩等に足を乗せてもグリップが効くように
なっています。ウエアは通常のランニングウエアでOKです。
しかし
天候急変、水分・エネルギー補給に備えて、防寒・防風目的の速乾性ウインドブレイカー
飲料水を入れたハイドレーションバッグやボトル、
エネルギー補給用行動食、サングラス、虫よけ、
日焼け止め、ファーストエイドキット、
交通機関を利用する場合はICカード等とこれらを収納できるザックの装備が一般的です。
また、多くのトレイルは電波状況が良くないので
トレイルでは携帯を省エネか機内モードにします。
バッテリーは万一に備えて温存しておきます。 - 注意点
登山道を走るので、基本は登山と同じです。
ハイキングコースでも自然が相手なので、
注意点は押さえておきましょう。グループ行動が基本です。
経験ある人がリーダーを務めます。リーダーはルートや行動時間を把握します。
中止する場合の迂回ルートも確認しておきます。当日はメンバーの体調をチェックして
体力に自信の無い方を基準に行動します。
無理な行動はせずメンバーの状況に合わせます。
場合によってはルート変更や中止を検討します。山は日が暮れるのが早いので、明るい時間に
市街地に戻れるように時間配分をします。行動時間が長くなる可能性がある場合は
トレイルを照らすヘッドランプやハンドライトを
装備に加えます。天気予報で予想気温(100m登ると気温-0.6℃)
降雨確率、風力(1m吹くと体感温度-1℃)を
調べておき、必要な装備やウエアを装備します。走る時はリーダーが先頭、
次いで基準となる体力の弱い方が続き
最後尾は体力がある人が努めます。他の登山者、ハイカーに配慮します。
すれ違う時は走るのを止めます。狭いトレイルなら安全にすれ違う場所で待ちます。
後ろから近づく場合、そばに行ったら、
トレイルランナーは歩き、声を掛けて、
先に行かせていただくポイントを探ります。トレイルは利用する人達が共有する場所です。
相手への配慮、周囲の人への安全、
落石等をしないように注意を払います。貴重な動植物等が生息している場所もあります。
自然環境に配慮して、トレイル外には
立ち入らないようにします。自然環境へのリスペクトと他の人への配慮
過信しない謙虚さが大切です。 - プロトレイルランナーの視点
所属するBEACH HAYAMA のプログラムで
プロトレイルランナー石川弘樹氏と
走る機会がありました。プロトレイルランナーの視点や実際の動き
考え方について書いてみます。まず、自分のペースで楽しむこと。
疲れたら歩くこと。
つらい思いで走らないこと。
ポジティブシンキングで走ること。走らされ感ではつらいだけで
技術や体力の向上、楽しむ気持ちは起きません。
ポジティブな自己研鑚を勧めていました。登るポイントは、
小さいステップで登り、1歩の段差を大きくしない。
これは登山でも同じです。1歩の段差が大きいと高低差で脚への負担が増します。
同じ高さの石から石へと、平行移動を心がけると、
上下動が少なくなり、登りでの消耗が減ります。高低差がある場合、ジグザグのルートで登ると
脚の負担は軽減されます。下る技術として、
その場で軽く ”腿上げ走” をするイメージで
細かいステップで走ること、1歩1歩の体重移動は確実にすること、でした。
下りも段差が無いルートを選択して、
”水の流れるが如くスムースなコース取りをする”
イメージをもつことです。段差のショックは下半身の動きだけで吸収して
上半身はリラックスします。水は少しずつ低いところへ移動しながら流れます。
段差の少ないルートを瞬時に選択して
細かいステップで1歩1歩の脚への負荷を
軽減します。下半身だけで路面のショックを吸収するのは
腕を後ろ手に組んで下りを走ると
よい練習になる(なんと!)とのことでした。そして、普段とは別次元の走りを体験するため
1人ずつ、直後を走らせて頂きました。プロの下りの走りについていくと…
想像できない世界に驚きました。こんな根っこだらけのギャップの下りを
こんなに滑らかに速く下れる。こんな石畳(旧東海道の石畳)の上を
こんなスピードで降りられる!こういう世界なんだ…と。
私の悪癖も足音で指摘して戴きました。
下りの石畳の上で足を着地させる時に
足を少し動かすので荷重が不安定になる。
もっと、1歩をしっかり着地させること。それに慣れれば、1歩1歩の着地回転を上げて
もっとスピードを上げられる。トレイルを登る、下る技術が身に着くと
心に余裕ができて、もっと自由にトレイルを
楽しめる。今回は
箱根のトレイルを走りましたが
箱根のエネルギーも頂けた気がします。古からの交通要所、東海道の石畳を走りました。
また、”関東で事業をするなら箱根” と言われる
箱根神社の御神域でもありました。晴れていれば、芦ノ湖や富士山も望めます。
その土地の醸し出すパワーも楽しめます。 - 日常生活に活かすもの
日常生活では
様々なストレスや、不平、不満等の悪想念、
その他好ましくない影響を受けて
直感や感性が低下していると言われています。自然界には低下した人の機能を
元に復元する力があると言われています。例えば、自然界には、
都会に無い周波数の音が存在します。都会にある音は10~15キロヘルツですが、
自然界には100~130キロヘルツまで存在すると
言われてます(可聴域は20キロヘルツ)。昔、人が自然の中で生活していた頃、
この周波数域は危険察知や安全の目安と
なっていたと想像されます。この領域の周波数は
皮膚を通じて体内に伝わり、
それに反応して大脳基底核の血流が増える
という研究報告があります。大脳基底核の反応は
人が持つ直感や感性の働きを高めると
言われています。見る、聞く、嗅ぐ、皮膚で感じること、
そして体を動かすことで起こる体内循環で、人が本来有する機能を呼び起こせると
思います。ゲームやTVでは体験できないリアルの世界。
インドアスポーツで体を動かしても得られない
感覚だと思います。自然の中で体を動かすアウトドア活動から
私たちは多くの元気を頂けると思います。その元気から
自分の考え方や生き方を良い方向へ
変えることができると考えています。今後も実践して行きたいと思ってます。
(ここまでお読みいただきありがとうございます)
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